「実践経営術」エッセンシャル/第8回「外部環境」

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 「第八回 外部環境」


はじめに

外部環境は戦略を策定するための重要な参考となります。

外部環境を分析することによって、イノベーションの重要なヒントを得るかもしれません。逆に、アイデアを外部環境に照らし合わせ、成功確率を検証することもできます。また、外部環境はビジネスプランにおいてビジネスを行う背景や理由となり、概ね書き出し部分になります。

ここでは、重要な外部環境の分析手法について学びます。

外部環境とは

外部環境とは、事業体または経営者がコントロールできない現象のことです。逆にコントロール可能な部分を内部環境と言いますが、経営にはコントロールできない部分の方が多いので、内部環境以外と考えた方がよいほど広い分野です。

経営者は外部環境から自分に優位な現象(機会、ビジネスチャンス)と自分に不利な状況(脅威、リスク)を探し出し戦略を考えていきます。逆に、外部環境を分析できていなければ、暗い大海原の中、電気も付けず暗中模索に船をこいでいるようなものです。戦略を立てることができませんし、仮に立てたとしても独りよがりなものとなり、成功確率に乏しいものとなるでしょう。

外部環境は、私たちではコントロール不能なものなので、把握した上でどのように対応するか考えることが必要です。「外部環境が私たちに与える影響は何か」、「それはなぜか」、「今後どうなっていくのか」等を考えながら分析していくことで、今後の戦略が見えてくることも多くあります。

外部環境を分析するときの原則

外部環境の分析においては、重要な「原則」が2つ存在します。

一つ目は「経済現象は何事も相対的な関係性によって決まる」ということ。すなわち、何かの現象を見つけた時は必ず他にも影響が行くということです。もしくは、周囲で何か起こったら自分に関係する部分にも影響が出る可能性が高いということを意味します。したがって、大きな外部環境の変化においては常に自分たちへの影響がどのように出るのかを考えると良いでしょう。経営者がニュースに関心が高いのは、このような理由です。

二つ目は「人々は自分の意思で物事を決め、自分にとって最も合理的に利益となる行動をとる」ことを前提に外部環境からの影響を考えるということです。人は必ずしも損得ですべての行動を決めるわけではありません。ただし、そのように考える事で戦略のアイデアにつながります。

4つの外部環境

外部環境は、「経済」「業界」「お客様」「外部リスク」の4つを分析します。外部環境は、非常に広範囲になるため、全て分析しようとしてもしきれるものではありません。「(本事業を行うにあたり)私たちに影響のある外部環境は何か」と考え、焦点をある程度絞りながら分析していく必要があります。

特に、外部環境が変化した部分には注目です。外部環境が変化した部分には、ビジネスチャンスやリスクが顕在化することが多くあります。これらをいち早くとらえることで、大きなチャンスが生まれたり、リスクにいち早く対応できたりするのです。

【4つの外部環境】

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① 経済

「経済」は、日本経済や地域経済、為替や相場の状況です。外部環境の中でも特に大きな枠組みと言うことができ、データ等を調べることで捉えます。マクロ環境の分析ですので、一見関係なく見えてしまうところも多くありますが、関連性を考えていきます。

□ 経済状況はどうか?
□ 経済のトレンドはどうか?
□ 地域経済の状況はどうか?
□ 為替の状況はどうか?
□ 株式相場の状況はどうか?

② 業界

「業界」は、業界自体の状況や、業界独自の課題、ビジネスパートナーの状況、競合店の有無や強弱などの競争状況、競合商品の有無や優劣、仕入状況など業界を取り巻く状況などを分析します。身近に感じられる環境部分も多く、私たちの経営に直接関与しやすい部分です。

□ 業界全体のイメージはどうか?
□ 技術やテクノロジー進化の状況はどうか?
□ 原材料の状況(価格、品質、量、仕入環境、仕入先の状況)はどうか?
□ ビジネスパートナー・外注の状況(増減、強弱、戦略)はどうか?
□ ライバルの状況(増減、強弱、戦略)はどうか?
□ 競合商品の状況(増減、優劣)はどうか?

③ お客様・市場

お客様、またはその集合である市場について分析します。お客様の増減(市場の拡大、縮小)、習慣や考え方や生活スタイルの変化、消費動向などについて捉えます。

□ 市場の状況はどうか?どのような傾向か?
□ お客様の消費動向はどうか?
□ お客様の考え方、習慣、生活スタイル等に変化はないか?

④ 外部リスク

「外部リスク」は自分たちが手の出せない部分においてリスクが存在していないかを分析します。リスクの発見は非常に重要なのですが、必要以上に意識してしまうと行動できなくなります。どんな状況においてもある一定のリスクは存在します。

重要なのは、あらかじめ意識していればダメージが少ないということです。すなわち、全く意識していないリスクが突如起こってしまうとダメージが大きくなります。

リスクを見つけたら、まずそれを評価します。おそらく大半がほとんど存在しないものや発生確率が限りなく小さいものです。もちろん、リスクには対応することが重要ですが、全てに対応していては多くのコストがかかってしまいます。リスクを限りなくゼロに低減するにはゼロに近づけば近づくほど莫大なコストがかかります。

また、対応できなくとも発生を抑えたり、発生しても避けることを考えることもできます。対応すべきリスクと避けるべきリスク、意識するにとどめるリスクに分けて考え、対応するようにしましょう。

□ 災害・環境汚染等の懸念されるリスクは何か?
□ 法律や政治などの変更の懸念(リスク)はないか?
□ 外国との関係はどうか?

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